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2007/07/07のお奨め科学書 |
世界を変えた科学を片手に持つ快感
■「相対性理論」を楽しむ本―よくわかるアインシュタインの不思議な世界
僕は以前(20年ほど前)、都筑卓司『10歳からの相対性理論』(講談社ブルーバックス)を読んで、へーー!と初めて「相対性理論」に驚いた。
それまではとりあえず名前ぐらいは知っているというレベルだった。
そこで、このを紹介しようと思ったら、なんとアマゾンでも楽天でも、もう取り扱っていなかった。
残念無念と、何か、いい本はないかと物色して見つけたのが、本書だ。
「相対論を楽しむ本」というタイトルは本書の内容を言い当てて妙である。
相対性理論とは1人の物理学者の日常的な現象についての素朴で純粋な問題意識と単純な思考の積み上げによるものである。
相対性理論は難解であり「道具」を知らない人は近づくことができないと思われているがそれは必ずしも正しくない。
特殊相対性理論についての基本的な考え方は素朴かつ単純で、誰にでも近づくことを許している。
コンパクトな本ではあるが内容は豊富で、アインシュタインの生い立ちから、特殊・一般相対性理論の解説、さらに相対論の宇宙論への応用と最新宇宙論の解説にも2章を割いている。
まさに、この本は相対性理論の革新性と「美しさ」、世界の奥深さが堪能できる本だ。
宇宙が実は虚数の時間において生まれたとするホーキンスの理論まで、幅広く網羅し解説するこの本。
「相対性理論」の初心者(つまりほとんど全ての人)に推薦できます。
(実は現代の最も驚異なことは、わずか500円で、宇宙の真理に迫る理論を垣間見れることだ。極大の理論「相対性理論」と極微の理論「量子論」の両方でも1000円である。パチンコならものの3分で使い果たす金額で宇宙を感じることができる、これこそが現代の驚異だ。)
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■「量子論」を楽しむ本―ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる!
素粒子のしくみから宇宙創生までを解明する鍵となる物理法則「量子論」。
本書ではそのポイントを平易な文章と図解を駆使して徹底解説。 量子論を知らなくても、日々の生活に支障はないのですが、この本を読む前と読んだ後 では、自分の見えている景色が違って見えてくる・・・そんな「突き抜けた話」です。
各章の冒頭にその章のポイントを提示、各章の最後にその章のまとめを記載、という構成も読者の頭の整理に大いに役立つものと思います。
実は本書の真の素晴らしさは他にある。それは、何よりも、名前が出ない著者が素晴らしい!(監修は有名な佐藤勝彦氏なのだが。)
とんでもない筆力だ!!
これだけ平易な文章でいて、難解な量子論を分かった気にさせる文章には滅多にお目にかかれない。
この勢いで素晴らしいサイエンスライターになって欲しいものだ。(おもわず唸ってしまう文章力、表現力です。)
●「量子論」を楽しむ本―ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる! (楽天)
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