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▼脳をきたえる インド数学ドリル 入門編
数学に関しては「ゼロ」を発見(発明)したというインド。
そのインドでは2桁の九九まで暗記するという。
一体、どんな教育をしているんだ?という点でも興味を引く本です。
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▼数学と論理をめぐる不思議な冒険
ユークリッドからカントール、ゲーデルまで、数理論理学に関わった数学者を中心とした話題を提供する読み物。
幾何学、解析学、代数学、確率、などの幅広い分野に題材を取り、それらと数理論理学との関わりを通して、数学のさまざまな分野の魅力を思う存分、紹介してくれる。
各章で、著者の体験(数学的な冒険や放浪の旅)を通して、数理論理学がどう適用されるかを、高校レベルの知識でわかるように易しく説明している。
数学的思考法を開陳する「奇妙な味」の数学入門書だ。
集合、無限、確率を手なずける数学的思考法の世界。
真理を追究してきた数学者を通して見た数学的論理。
書名の「冒険」には二つの意味が込められていると思う。
話題が散りばめられている冒険談と、数学の知的冒険という意味である。
数学はとかく格式張った定理と証明の形式で語られることが多いが、本書は日常生活や旅行の間でふと考えた数学的思考をベースにしており、「こう考えればうまくいく」ヒントがやさしく語られている。
数学的思考は論理的思考にも通じ、ロジカルシンキングの教条的な本には付いていけない人も、この本なら理解できるだろう。
この本の内容自体、知的冒険ではあるが、そういう世界を探検する意欲をかき立てる本でもある。
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▼数学はインドのロープ魔術を解く 数理を愉しむ
支えもないのにロープが空高くのびていき、それを昇っていった子どもが消失する―インド古来の魔術の秘密をめぐり、本書の著者である数学者はBBCテレビの取材を受けた。
数学がどうやってあの魔術を解けるというのか!?
……切り口の面白さはもとより、マンガや写真、本の図版などあらゆるユーザーフレンドリーな手段を用いて、数学の面白いところだけをいいとこ取りして紹介する。
偉大な数学者の岡潔は「なぜ数学をするのか」との問いに「スミレはただ咲いているだけで良い。そのようなものだ」と答えた。
つまり数学は面白く、役に立つ立たないとは関係なしに、ある種の人々を惹きつけてしまうものなのだ。
具体的にどう面白いか、この本を読めば分かる。
例えば111、555、777、と同じ数字を3つ連ねた数は全て37で割り切れる。
哲学者のホッブズは初めてピタゴラスの定理に接したとき、「神に誓ってこんな事はありえない!」と叫んだ。
そういった素朴な所から歩を発して、微分積分、カオス、確立論に何故か顔を出す円周率Π、と数学の最も美味しい所が難しい理論を省き、それでいて面白さははっきりと分かるように紹介される。
そして読者は、吊るされてもいないのに直立するロープ、オイラーの恐るべき公式というとんでもない所にまで導かれてしまう。
どんなに相性が悪い人であっても、斜め読みでもこの本に目を通しさえすれば、数学が面白いものであるということを納得してしまうであろう。
モンティパイソンを生んだイギリスの先生だからか、単なるこの人の個性なのかはわからないが、とにかく面白い!
数学書を読んで感心したり感動したりすることはあっても、「ぷふっ」と笑ってしまったのは初めてだった。
10pの挿絵に「代数学の授業を”面白く”するためなら、ビンデン先生はあらゆる努力を惜しみませんでした。」笑える・・・(日本にもこういう人がいたなあ。マンガだけれど)
脚注も笑える!
ところで「数学はインドのロープ魔術を解く」ことについては本書を参照のこと。気になるでしょ?
気になったらこの本をさっそく注文だ!
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★宇宙一の奇人「放浪の天才数学者エルデシュ」
こんなとんでもない人が世の中にいたこと事態が奇跡だが、その頭脳がまた奇跡だ。
あのアインシュタインも一目を置いていたらしい。
この本はとにかく面白い本である。
読み始めたら止められなくて最後まで一気に読んでしまった。
その「面白さ」にはいろいろな要素があって,笑いがあり,驚きがあり,ドキュメンタリーな迫力があり,知的な収穫も大きいが,最も感動的なのは,常識はずれの天才をとりまく支援者の優しい心と,エルデシュ自身の純粋で真摯な生き方である。
金銭に執着せず,持っている金は困っている人にあげてしまい,研究の業績に対して贈られた高額の賞金も奨学基金に寄付してしまう。
論文の発想を惜しみなく若い研究者に分け与え,数多くの後輩を育てた。
日本語版の書名の通り,エルデシュは類いまれな天才であり,自宅を持たずに友人の家を泊まり歩く放浪の数学者であった。
また奇行の多いことでも有名で,表紙にはコミカルなイラストが掲げられ「宇宙一おかしな男」というキャッチコピーが添えられている。
名作「博士の愛した数式」のモデルと思われる。
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▼統計解析のはなし―データに語らせるテクニック
今までに、僕が読んだ「統計解析」の解説本の中で最もやさしくて、分かりやすかったのがこの本です。
全くの初学者にも役立つと思う。
また、もう一度やり直そうと思っている人にも良い本。
実社会における何かを対象とする学問には、いまや統計学は欠かせない。
エクセルによって統計処理そのものに時間が掛からなくなったぶん、誤った手法を使って、かかなくても良い恥をかく可能性も増えた。
「何故その手法を使うのか」を理解しているかいないかが重要になる。
それはもちろん、治験や臨床試験を担当するモニターにとっても同様に言えることだ。
いつも気になっていたけれど、なんとなく敷居が高くて、ついつい勉強を先延ばしにしていた人には絶対にお奨めです。
きっと、買ってきて1ページ目を読めば、飽きずに読めて、1週間後には統計解析の基本的な考え方と、算出方法と、結果の意義がおぼろげならも、理解できていることでしょう。
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▼天才数学者たちが挑んだ最大の難問―フェルマーの最終定理が解けるまで
「Xn+Yn=Znは、nが2より大きいとき、自然数解をもたない」。
この、17世紀に生まれたわかりやすい「定理」(フェルマーの最終定理)は、300年のあいだ数学者を魅了し、鼓舞し、絶望へと追いこんだ極めつきの難問だった。
それはいかにして解かれたのか…一つの定理が証明されるまでの道のりと、古今東西の数学者群像をからみあわせ、一大ドラマへと織りあげた本書は、専門知識がないあなたに数学研究の面白さの一端を追体験させてくれます。
数学とはかくも激しく厳しいものなのか。
17世紀のアマチュア数学者ピエール・ド・フェルマーが提出した史上最大の難問は、それに立ち向かった多くの優れた数学者たちをはねのけてきた。
そこには栄光と挫折そして欲望のドラマがあった。
苦難の末に画期的な予想を得た日本人数学者志村と谷山、その予想の先取権をめぐるヴェイルらの陰謀と裏切り、そして谷山の自殺…。
この難問を解決したアンドリュー・ワイルズにとっても、決して平坦な道ではなかった。7年間にわたり友人や家族との交わりを断ち、独房のような屋根裏部屋へ閉じこもり、ひたすらこの問題を考え続けたのだ。
一体、何が数学者をこうまで駆り立てるのか?その答えを探しながら読むのが一番正しい読み方だと思うのだ。
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